健康−メタボにご用心更年期障害


■ 症状も原因も人それぞれの更年期障害

更年期を迎えた女性の体は、エストロゲンなどの女性ホルモンが急激に減少します。女性ホルモンは妊娠や月経を制御するだけでなく、体の各組織を維持する働きがあり、減少することで、めまい、不眠、肩こり、関節痛、顔のほてりなどの症状があらわれます。

また、ホルモンを制御する脳の視床下部は自律神経も司り、バランスが崩れると精神面にも影響を及ぼします。心身の不調と同時に、うつ病を発症する場合があるのもそのためです。

更年期障害の症状や原因は人それぞれで、治療法や対策もさまざまです。生活習慣の改善、カウンセリング、薬物療法などがありますので、医師と相談して決めましょう。

更年期は体も環境も大きく変化する時期です。今後の生き方を考えたり、新しいことを始めたり、人生の転換期として前向きに捉えることも大切です。



女性ホルモンの変化とライフサイクル

女性ホルモンの変化とライフサイクル表


更年期っていつ?

子供を生む女性には月経があります。日本人の平均閉経年齢は50.5歳。大部分は45〜56歳で閉経します。この閉経をはさんだ前後10年間を『更年期』といいます。

この時期、女性の約9割が何らかの変調を体験するといわれており、更年期の症状が特に重い場合を『更年期障害』と呼びます。


更年期障害の原因は女性ホルモンだけではない

周辺の環境や、本人の性格なども更年期障害を引き起こす原因になります。

仕事や家庭などの悩み、夫の退職や子供の進学、夫婦仲がしっくりいかない、嫁しゅうとめの確執、介護の負担といったものもです。また、まじめで几帳面な性格だと更年期障害になりやすい。





■ カルシウムをしっかりとり、コレステロールに注意

女性ホルモンには、骨にカルシウムを固定して強さを維持する働きがあります。

そのため、女性ホルモンが減少すると、骨が弱くなります。更年期以前と同じ食生活だとカルシウムが不足する危険があるので、骨粗しょう症予防のためにも、カルシウムを多く含んだ小魚や牛乳・大豆製品・青菜類などを意識してとるようにしましょう。

また、男性と比べて女性の場合それほど動脈硬化は心配いりませんが、女性ホルモンの減少は、血中の悪玉コレステロールを増やし、動脈硬化にもつながるおそれががあります。肥満気味の人はメタボリックシンドロームにも注意が必要。脂こい料理や肉類の食べすぎには気をつけましょう。

塩分控えめの、素材を生かした料理をおすすめします。食生活に気を配り、更年期を健康的にすごしましょう。



カルシウムを多く含む食品

牛乳・小松菜・ししゃも・ごま・桜えび・納豆




■ 更年期障害の治療・・・女性ホルモンの補充

更年期障害の主な治療法は、女性ホルモンを補充する薬や漢方薬の服用、カウンセリングです。ホルモン補充療法は欧米では広く用いら高い効果も期待でき欧米では50%以上の普及率ですが、日本では「自然のままが一番よい」という考え方が根強く普及率は2%に留まっています。

また、乳がんの発症率が3割高まるともいわれていますが、3割の人が乳がんを発症するのではなく、年間1万人あたり8人が乳がんを発症しているのがホルモン補充療法を受けると3割増えて11人になるということです。リスクはそれほど高くありません。

女性ホルモン補充療法で補うホルモンはもともと体内で働いており、骨量が減るのを抑えて骨粗しょう症を予防する効果もあります。



更年期でよく現れる症状チェック

次の項目に多く当てはまる人は、更年期障害が起こっている可能性が考えられます。医師の診断を受け、生活の改善や治療を検討しましょう。

□腰や手足が冷えやすい。
□寝付きが悪い、また、眠りが浅い。
□息切れ、動悸がする。
□汗をかきやすい。
□起こりやすく、すぐイライラする。




更年期障害に効果的なツボ療法

更年期障害の諸症状をやわらげるには、血液の循環をよくする血海(けっかい)・風池(ふうち)、下腹部の不快感をやわらげる大巨(たいこ)などが効果的です。

更年期障害のツボ―血海(けっかい) 更年期障害のツボ―風池(ふうち) 更年期障害のツボ―大巨(たいこ)

血海(けっかい)

膝蓋骨の内へりを指幅約3本分上がったところにある血海(けっかい)は、膝をつかむようにして親指で強く押し込む。


風池(ふうち)

首の後ろの髪の生え際で、2本の太い筋肉の両外側、くぼみあたりの風池(ふうち)は、両手の親指でこねるように押す。


大巨(たいこ)

へそから指幅約2本分外側、さらに指幅約2本分下がったところにある大巨(たいこ)は、下腹部の脂肪が軽くへこむくらいに指圧する。